土地活用のひとつとして挙げられる自動販売機ビジネス。
自動販売機は狭小な場所にも設置でき、設置後は手間もかからないことから、初心者でも始めやすいビジネスです。
自動販売機の運用方法には、業者に委託する方法と、自分で管理する方法の2種類があります。どちらの運用方法を選ぶかによって、利益や管理の負担が変わってくるため、事前にしっかりと理解しておくことが重要です。
本記事では、自動販売機の運用方法や自販機ビジネスのメリット・デメリット、利益をあげる方法を解説します。
自動販売機を運用して利益を出す2種類の方法
自販機の運用方式には、フルオペレーションタイプとセミオペレーションタイプの2種類があります。自分の目的に最適な方式を選ぶために、まずは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。
フルオペレーションタイプ
フルオペレーションタイプは、業者に土地を貸し、設置・管理をすべて業者に委託する方式です。
フルオペレーションタイプのメリット・デメリットは下記のとおりです。
【フルオペレーションタイプのメリット】
補充や修理などもすべて業者に委託するため、自分でメンテナンスを行う必要がない。また、自動販売機自体も業者が購入して設置を行うため、初期費用の負担はゼロで始めることができる。自己負担は電気代のみ。
【フルオペレーションタイプのデメリット】
売上の何割かは手数料として業者に支払う必要がある。多くの場合は、手数料を差し引いた金額が金融機関の口座に振り込まれる。
セミオペレーションタイプ
セミオペレーションタイプは、自動販売機の設置から管理、運用などをすべて自身で行う運用方式です。
セミオペレーションタイプのメリット・デメリットは下記のとおりです。
【セミオペレーションタイプのメリット】
売上がそのまま利益になる。単純に金額だけを考えると、フルオペレーションタイプよりもかなり多くの利益を得られる。また、自動販売機に置く商品のセレクトや価格設定も、オーナー自身の裁量で自由に決めることが可能。
【セミオペレーションタイプのデメリット】
すべて自己負担となるため、自動販売機を設置するための初期費用が発生する。また、管理やメンテナンスに手間がかかるほか、修理などに費用が発生する場合もある。
初心者に人気なのは、初期費用ゼロで始められ、管理までまるごと委託できるフルオペレーションタイプです。
自動販売機で利益を出すビジネスのメリット
自動販売機ビジネスの特徴とメリットは次の通りです。
管理の手間がかからない
自動販売機ビジネスでは、商品のセレクトをはじめ在庫管理や在庫補充、釣り銭の補充などの作業が発生します。しかし先述したフルオペレーションタイプで運用する場合は、管理業務をすべてプロに委託できるため、オーナーの手間はかかりません。
セミオペレーションタイプであっても、不動産管理やアパート経営などの土地活用手段と比べると、格段に手間は少ないといえるでしょう。
移設しやすい
自動販売機は一度設置したらそこから動かせないということはなく、設置スペースが確保できれば移設も可能です。
例えば、引っ越しで別の場所に設置したい場合や、近くにコンビニができたため設置場所を変えたい場合でも簡単に対応できます。
このようにオーナーの都合や設置環境に応じて運用できる点も自動販売機ビジネスのメリットです。
土地活用の方法として他と併用できる
土地活用をすでにほかの方法で行っていても、自動販売機ビジネスと併用することもできます。
例えば、駐車場やアパート・マンションを経営している方は、自販機を設置することで利便性の向上や売上アップが見込めます。
飲食店などお店を経営している場合も、店先に設置すれば継続的な集客が期待できるでしょう。
自動販売機で利益を出すビジネスのデメリット
自動販売機ビジネスにはデメリットも存在します。ビジネスを始める際には、メリットだけではなくデメリットも把握したうえで、自身に合っているかどうかを見極めましょう。
騒音トラブルのリスクがある
自動販売機は24時間稼働していることになるため、深夜の利用も想定されます。
場所によっては泥酔した人が騒いだり、飲み物を飲みながら路上喫煙をして大声で話すなど、騒音トラブルを招くおそれがあります。
また、ちょっと休憩するために、車を違法駐車する利用者がでてくるケースも考えられるでしょう。
夜間の見回りは現実的ではなく、なるべくトラブルが起こらないように周辺地域の情報をあらかじめ確認したうえで設置する必要があります。
周辺環境の影響を受けやすい
自動販売機は周辺地域にある飲食店やスーパー、コンビニなどによって売上が左右されます。特にコンビニは24時間開いている店舗が多く、飲み物だけでなくいろいろな物が売られていることから、そちらに顧客が流れてしまいがちです。
自動販売機を設置する予定の場所はどのような環境か、コンビニや競合になりうるものはないか周辺状況を調べ、確認しておくことが重要です。
自動販売機を設置することによる利益はどのくらいか?
自動販売機を設置すると、どのくらいの利益を得られるのでしょうか。タイプ別に利益の目安を紹介します。
飲料のケース
自動販売機で一番多いケースは飲料の販売です。飲料の場合、得られる利益は月に数千円〜数万円が一般的です。やや幅があるのは、フルオペレーションタイプでは業者に支払う手数料が発生するからです。また、季節や商品内容によっても利幅は変わります。
フルオペレーションタイプの場合、売上から自動販売機のリース代やメンテナンス代などが差し引かれ、売上の20〜30%がオーナーの取り分になるのが一般的です。例えば、売上が4万円だった場合は、8,000〜12,000円ほどがオーナーの利益となります。また、フルオペレーションタイプであっても電気代はオーナー負担となり、月額2,000~4,000円ほどかかります。
一方でセミオペレーションタイプは、売上のすべてがオーナーの取り分となります。売上が4万円であれば4万円がそのまま手元に残り、そこから電気代などの諸経費を支払うことになります。
食品のケース
自動販売機ビジネスの主流は飲料ですが、最近ではカップ麺やお菓子といった食品の自動販売機も増えてきました。ユニークな商品を扱うと、利用者の興味を引きやすく、他の自動販売機との差別化も図れる可能性があります。
食品を扱う自動販売機は、原価によって収入が大幅に変動するため利益がいくらになるか一概には言えませんが、フルオペレーションタイプの場合は飲料と同じく売上の20〜30%程度が手元に残るでしょう。
非飲食品物を販売するケース
トレカやおもちゃ類、アメニティなども自動販売機で販売されることがあります。
このような非飲食物を販売する場合も、食品の自動販売機と同じく原価によって収入は大きく変動します。
さまざまな商品を無人で販売できるというメリットはありますが、少し特殊であることから、自動販売機ビジネスに慣れた方におすすめといえます。
自社製品を販売する場合は人件費の削減もできるため、店舗販売よりも利益率があがるケースもあります。
自動販売機の利益を最大化するには
自動販売機ビジネスで利益を最大化するためには、次の3つのポイントが重要です。
自動販売機ごとに差別化して利用者増を狙う
セミオペレーションタイプの場合は、オーナー自身で商品を入れ替えることが可能です。利用者の層や季節などによって商品の売れ行きは変わってくるため、需要をリサーチし、話題の商品を販売するなどの工夫をしてライバルとの差別化を図っていきましょう。
飲料にとどまらず、顧客の目を引くようなラインナップを心がけてみてください。アイスクリームや軽食などを扱う自販機は、時間や季節によって売上に差があるため、うまく商品を入れ替えながら運用していくのがおすすめです。
賃貸物件と併設する
すでに土地活用ビジネスを始めているのであれば、自動販売機ビジネスとの併用が可能です。アパートや駐車場に併設すると、利用者の満足度向上につながり、売上アップが期待できます。
また、複数の土地を持っている方は、人通りの多さや近くにコンビニがあるかどうかなどをリサーチしてみましょう。利用者が最も多そうな土地に自動販売機を設置することで、売上が大きく伸びる可能性があります。
設置業者を厳選する
フルオペレーションタイプの場合は、設置事業者の選定条件や商品ラインナップなどをしっかりと確認することが重要です。
自動販売機ビジネスは初心者でも参入しやすい一方、「なんとなく」で決めてしまうと思ったように利益が上がらず後悔することになりかねません。まずは資料を取り寄せるなどして、複数の業者を比較検討しましょう。
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