お酒を自動販売機で売るための条件とは? 必要な免許などを解説

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お酒を自動販売機で売るための条件とは? 必要な免許などを解説

缶ビールを注ぐ

旅館や入浴施設で見かけることが多いお酒の自動販売機。

宿泊業や娯楽施設を経営されている場合、利用者にもっと気軽にアルコールを頼んでもらえるように、酒類の自動販売機設置を検討されることもあるのではないでしょう。

しかし、自動販売機でお酒を取り扱うためには免許の取得が必要となるほか、設置場所の条件もクリアしなければなりません。

本記事では、自動販売機でお酒を販売する際に必要となる免許の取得方法や条件について解説します。

自動販売機でお酒を販売するには?

夜の自販機

自動販売機でお酒を販売するためには、一般酒類小売業免許が必要です。ただし、条件によっては免許が不要となるケースもあります。

ここでは、お酒の販売に関する免許と自動販売機の変遷について解説します。

一般酒類小売業免許が必要

一般酒類小売業免許とは、販売場において消費者(飲食店を含む)に対し、原則としてすべての品目の酒類の小売りが認められる免許のことです。

コンビニエンスストアや酒屋など、販売場を構えてお酒を販売する際に必要な免許ですが、同様に自動販売機でお酒を販売する際にも取得が求められています。

仮に、無免許で酒類を販売してしまうと、酒税法第56条の規定により「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」に処せられる場合があります。

参考:【酒類製造・販売業免許関係(共通)】|国税庁

また、お酒の自動販売機には、未成年の飲酒は法律で禁止されていることや、免許者の氏名と連絡先の所在地および電話番号、販売停止の時間帯を、自動販売機の前面に夜間でも判読できるように表示しなければなりません。

参考:酒類の自動販売機における表示例|国税庁|

宿泊利用者を対象にするならば認可が不要なケースも

旅館やホテルの宿泊利用者のみが利用できる場所に、お酒の自動販売機を設置する場合は、一般酒類小売業免許が不要となるケースもあります。

ただし、宿泊利用者以外が入れるような場所に設置する場合は、基本的に一般酒類小売業免許が必要です。

宿泊利用者のみが利用できる場所かどうかを判断するのは、所轄の税務署です。

さらに、販売時間の制限や自動販売機の条件などが細かく決められているため、設置を検討する際は、所轄の酒類指導官がいる税務署に相談することをおすすめします。

従来型機の撤廃と改良型機への移行を推進している

従来型のお酒の自動販売機は購入者の年齢を識別できないため、未成年者の飲酒が問題視されていました。

そのため、酒類を適正に取り扱うことを目的とした団体である全国小売酒販組合中央会では、従来型機の自主的な撤廃と、年齢を識別できる改良型機への移行を推進し、未成年者の飲酒防止に取り組んでいます。

また、国税庁でも改良された酒類自動販売機の設置を進め、適切な管理を行うよう指導を徹底していくと宣言しており、従来型機の撤廃は今後も加速していくことが予想されます。

とはいえ、法律で規制されているわけではないため、従来型のお酒の自動販売機もまだ残っているのが現状です。

自動販売機でお酒を販売するために免許を取得する方法

申請のステップ

自動販売機でお酒を販売するために必要な一般酒類小売業免許を取得するには、所轄の税務署に申請書類を提出して審査を受ける必要があります。

ここでは、免許を取得する方法について解説します。

申請先税務署を確認する

申請先は、酒類の自動販売機を設置したい場所(所在地)を管轄する税務署です。申請書や必要書類はe-Taxでも提出できます。

複数の異なる場所に設置を検討している場合は、申請先の税務署がそれぞれ異なる可能性があるため注意しましょう。不安な場合は、事前に税務署の酒類指導官に相談すると、必要書類の書き方や手続きの流れを案内してもらえます。

また、申請してから許可が下りるまでには、2か月程度かかります。設置の計画から逆算して、手続きには余裕をもたせておくとよいでしょう。
なお、申請は無料ですが、審査完了後に登録免許税30,000円を納付しなければなりません。

一般酒類小売業免許の取得に必要な書類を揃える

一般酒類小売業免許の取得に必要な書類は、下記のとおりです。

  • 酒類販売業免許申請書
  • 販売業免許申請書次葉1~6
      販売場の敷地の状況(次葉1)
      建物等の配置図(次葉2)
      事業の概要(次葉3)
      収支の見込み(次葉4)
      所要資金の額と調達方法(次葉5)
      酒類の販売管理の方法に関する取組計画書(次葉6)
  • 酒類販売業免許の免許要件誓約書
  • 申請者の履歴書
  • 定款の写し(申請者が法人の場合)
  • 地方税の納税証明書
  • 最終事業年度以前3事業年度の財務諸表
  • 土地・建物の登記事項証明書
  • 一般酒類小売業免許申請書のチェック表

詳細な記載方法については、一般酒類小売業免許申請の手引きをご参照ください。

参考:一般酒類小売業免許申請の手引|国税庁

行政書士に各種手続き代行を依頼する

申請にかける時間や手間を省略したい方には、行政書士に手続きを代行してもらうとよいでしょう。

依頼先によっては、ほぼすべての手続きを代行してもらえるため、自分で手続きを行なうことが不安であれば、相談してみるとよいでしょう。

なお、行政書士に支払う手数料は10万〜20万円程度が目安です。

自動販売機でお酒を販売する際の条件

3つの条件

お酒を販売する自動販売機の設置には、下記の3つの条件があります。

  • 改良型自販機を新規設置する
  • 店舗の前や敷地内に設置する
  • 宿泊施設は宿泊客のみが購入できる場所に設置する

それぞれの条件について解説します。

改良型酒自販機を新規設置する

お酒の自動販売機を新規で設置する場合は、購入者の年齢を確認できるよう改良された自動販売機に限られます。

年齢確認ができない従来型のお酒の自動販売機では設置が認められません。中古品を購入する際は、誤って従来型の自動販売機を購入しないようにしましょう。

参考までに、国税庁の公表によると2021年4月1日現在、従来型のお酒の自動販売機の残存率は、わずか1.0%しかありません。

参考:「酒類自動販売機の設置状況」(令和3年4月1日現在)の公表について|国税庁

店舗の前や敷地内に設置する

お酒の自動販売機の設置が認められるのは、店舗の前や店舗の敷地内のみです。一般酒類小売業免許は、原則として店舗内の対面によるお酒の販売を許可する免許であり、お酒の自動販売機の設置においても店舗の敷地内に限られます。

そのため、お酒の自動販売機を設置したい場所が、店舗の敷地内に収まっているかを確認しておくことが大切です。

20歳未満の飲酒防止や適正飲酒の観点から、販売管理の目が届きにくい敷地外への設置が認められないことを覚えておきましょう。

宿泊施設は宿泊客だけが購入可能な場所に設置する

ホテルや旅館などの宿泊施設であれば、一般酒類小売業免許を取得していなくても宿泊客のみ購入できる場所に限り、お酒の自動販売機を設置できます。

ただし、フロントのように宿泊者以外が自由に出入りできる場所に設置する場合は、一般酒類小売業免許が必要です。

宿泊者のみが購入できる場所かどうかの判断に自信がもてない場合は、所轄の税務署の酒類指導官に相談しましょう。

自動販売機でお酒を販売する際の注意点

販売の注意点

自動販売機でお酒を販売する際には、いくつか知っておきたい注意点があります。トラブルを防ぎ、お酒の自動販売機を有効活用するためにも、注意点をしっかりと押さえておきましょう。

酒類自販機設置のみが目的だと原則として免許を取れない

お酒を販売する際に必要となる一般酒類小売業免許は、店舗内での対面におけるお酒の販売を前提とした免許です。そのため、自動販売機のみでお酒を販売することを目的とした申請は、原則として認められません。

事実、国税庁より以下のとおり、酒税法第9条(酒類の販売業免許)の法令解釈通達が出ています。

“自動販売機のみによって酒類を小売しようとする場合は、20歳未満の者の飲酒防止及び交通事故防止の観点から、原則として酒類小売業免許を付与等しない。”

出典:第9条 酒類の販売業免許|17 自動販売機による酒類小売業免許の取扱い|国税庁

お酒の対面販売を一切するつもりがないのであれば申請は認められないため、お酒の自動販売機を設置することは困難です。

自動販売機を設置する際は、必ず対面販売を基本とした申請をするようにしましょう。

中古の酒類自販機はメーカー保証が切れている場合も

中古の自動販売機は、新品を購入するよりも安価です。オークションサイトを経由して購入することもできます。
ただし、中古品はメーカー保証が切れていたり、部品が欠品していたりする場合があるため注意しましょう。

安い中古品を入手できたとしても、修理できなければ使い物にならず、結局新しい自動販売機を買わなければなりません。
また、2024年7月には新紙幣が発行される予定ですが、中古自動販売機では対応できない可能性もあります。

中古の自動販売機を購入する際は、メーカー保証の有無や新紙幣に対応しているかを確認しておくことが大切です。

自動販売機の設置・修理なら和光産業におまかせ

設置された自販機

お酒の自動販売機の設置を検討している方は、和光産業にご相談ください。和光産業では各種自動販売機はもちろん、店舗やオフィスを問わずオープンクーラー機やディスペンサー、コーヒーマシーンの設置も行っています。

また、自動販売機調整技能士の資格を有するスタッフが、設置後の動作確認やメンテナンスにもきめ細やかに対応します。さらに、メック・ビルバリの認定修理代理店・認定工場のため、さまざまな機器の修理が可能です。

設置後のアフターフォローもすべて和光産業におまかせください。